ビジネスにも家計にも役立つ、「会計」を学ぶのにおすすめの本を紹介します。
「心地よい暮らし」を考えるうえでは、お金について学ぶことも大事です
「会計」の仕組みを知り、その知識をもとに仕事や家計のことを考えられるようになると、今までと違った視点がうまれます。
今回紹介するのは、これから「会計」について知ろうとする人に向いている本です。実務をこなすための本ではないので「会計ってどんなものだろう」「大まかな仕組みを知りたい」と感じる人にピッタリ。
電子書籍版もあるので、スキマ時間で読むのにも便利です。
会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方
会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方【電子書籍】[ 大手町のランダムウォーカー ]
こちらの「世界一楽しい決算書の読み方」は、著者「大手町のランダムウォーカー」さん(大手町さん)が開催する勉強会に4人のメンバーがやってきた、という設定でスタートします。
大手町さんの「会計クイズ」に、参加者4人が話し合いながら答えを出していきます。4人の出した答えが正解の時もあれば不正解の時もあるので、自分も一緒に「なんでだろう」と考えながら学んでいけます。
カラーでわかりやすい図やイラストとともに説明が書いてあるので、文字ビッシリで疲れることもなく、最後まで読めました。
以前は決算書を見て「数字がズラッと並んでるけど何をあらわしているんだろう」と感じていました。この本を読んだ後は「そういうことか!」とわかるところが増えてうれしくなりました。ポイントは「図にしてみること」です。
決算書が読めると、その企業の今の状況を分析したり、今後の予測をしたり、根拠となる情報をもとに考えられるようになります。まずは自分の勤めている会社や取引先、転職などで気になる会社の決算書から見てみるのをおすすめします。
これから会計を学びたい人で、決算書の読み方を知りたい人
世界のエリートがやっている会計の新しい教科書
世界のエリートがやっている 会計の新しい教科書【電子書籍】[ 吉成英紀 ]
私が「会計」を学ぶスタート地点となった本がこちらの「世界のエリートがやっている会計の新しい教科書」です。
「会計を学ぶにはまず簿記を勉強しないといけないのかな」となんとなく考えていましたが、この本に出会って考えが変わりました。
この本では、B/Sから学びはじめ、そのあとP/Lを学んでいく方法で、全体像から詳細へと進んでいきます。
- 「B/S=貸借対照表」企業の決算時の財務状況をあらわすもの
- 「P/L=損益計算書」企業の一定期間の損益計算(経営成績)をまとめたもの
B/Sは設立時からのお金の流れが反映されており、P/Lは会計期間(一般的には1年)の収支が反映されたものです。この本を読む前と後で変わったのは「全体像から考えること」です。
会社員時代は「今年の予算はこれ、売上目標はこれ」のように、その年ごとの数字を見ているだけで全体を見ていなかった、ということに気づきました。
毎年新しい予算目標があるけど、これまでの利益はどこにいっているんだろう?と疑問だった答えがわかり、「そうだったのか!」と思いました。
こちらの本では、基礎から学ぶ「入門編」、実際の決算書をもとに学ぶ「実践編」、経営分析にもふれる「応用編」があるので、この1冊で初心者が知りたい情報を広くカバーしています。
タイトルにもあるように「教科書」感があり、モノクロで文字が多めの本なので「ガッツリ勉強するぞ」という気持ちがいるかもしれません。それでも、ビジネスや家計の考え方に役立てられる知識が身につくので、ぜひチャレンジしてみてください。
これから会計を学びたい人で、会計をイチから勉強したい人
会計の神さまが教えてくれたお金のルール
会計の神さまが教えてくれたお金のルール【電子書籍】[ 天野敦之 ]
こちらの本は、会社員の主人公のもとに突如「近代会計の父」と呼ばれる数学者があらわれ、会計リテラシーを身につけていくというストーリーになっています。
主人公の日常生活や仕事で起こる困った状況に「会計の神さま」が登場し、問題解決にいかせる会計の知識を授けてくれます。
この本の特長は、「会計の知識を普段の生活にどのようにいかすか」に重点をおいた内容になっていることです。「普通の会社員なのに会計の知識が役立つの?」という主人公に対し、ちょっとクセのある「会計の神さま」が説明をしてくれます。
こんな状況ありそうだなというストーリーにそって進むので、会計リテラシーをいかせる場面のイメージがつきやすいです。
読んでいて「自分もさっそくやってみよう」と動き出したい気持ちになりました。仕事での話が中心ですが、ローンやリボ払いなど生活に役立てられる話も出てきます。
「自分にはまったく関係ない」ということはないと思うので、ぜひ手にとってみてほしい本です。
会計について学びながら、普段の生活や仕事にいかせることを知りたい人
女子大生会計士の事件簿
女子大生会計士の事件簿 全6冊合本版【電子書籍】[ 山田 真哉 ]
こちらの「女子大生会計士の事件簿」は、ミステリー風にストーリーが進んでいき、小説を読む感覚で物語を楽しみながら学べる本です。
全6冊あり、キャラクターも少しずつ成長していきます。
主人公は大学生の会計士で、企業の会計監査をする中で起こる問題を解決していきます。「会計ってこんなところにつながっているんだな」というポイントが知れたり、日々の経理業務の大切さを感じたり、企業経営の考え方にふれられる本です。
勉強のためのビジネス本という感じではないので、「会計ってどんなものなのか、ちょっとふれてみたいな」という人に向いています。
読んでいくうちにもっと詳しく知りたいと思ったら、先に紹介したようなもっと詳しく学べる本もぜひ試してみてください。
とにかくまずは「会計」にふれたい人
まとめ
「会計」を学びたいと思い、読んだ中からおすすめの本を紹介しました。
少し前に発行された本もありますが、「会計」の考え方はコロコロ変わるものではありません。まずは、基本的なことや大まかな仕組みを学びたい、という人にぜひ手にとってもらいたいです。
「貯蓄だけではなく積極的な投資を」と言われる時代でもあるので、今後「会計」の知識はますます必要になると思います。「会計」についてもっと学ぶ機会を、そして日々の仕事や生活にもぜひいかしてください。